経験がないから失敗するのが、
こわくて行動できない…

という話をよく聞く。

「経験の少なさ」が動けない原因に
なっていることは、ほとんどない。

むしろ、
経験したことが多くなるほど、
行動が出来なくなるのが
人間というものだと思う。

うまくいったにしろ、
失敗したにしろ、
何か具体的な経験を積むと、
人はそれを次の行動に生かそうとする。

目先のことだけを考えると、
損をするように見えても、
実は、その方が得だというような
「計算」ができるようになる。

たとえば、ゴルフでもそう。

よく言われることだけど、
ゴルフというスポーツは仕事も含めて、
その人間の言動や意思決定の根本にある
「本質」がはっきり表れる。

いちばん典型的なのが、パットだ。

カップまであと、5ヤード。
このパットを入れれば、
バーディがとれる局面。
(バーディとは、規定打数よりも
1打少なくカップインすること)

こういうとき、
中途半端に経験を積んでいると
カップより手前で止まるような
弱気なパットを打ってしまう。

なぜこうなるかというと、
あえてリスクをとるような
強めのパットを打つよりも、

いったんカップ手前まで寄せるパットをして、
その次で決めれば確実にパーが取れるという
「計算」が働くからだ。
(パーとは、規定打数どおりにカップインすること)

でも、バーディのチャンスに
パーを狙ってしまうような人は、
絶対にバーディを取れない。

バーディを取るためには、
手前で止まるような弱気のパットを
打ってはいけない。

思い切りよくいかないとダメだ。

当然、そうやって打ったボールが、
カップを越えてしまうことはある。

でも、その「失敗」には
大きな価値がある。

その失敗によって、
次のカップに戻るまでの
ライン(芝の目)が見えるようになる。

リスクを取らない人間は、
この軌道修正のチャンスを
手に入れることができない。

ゴルフなんて、ただの遊びじゃないか!
と言われるかもしれない。

でも侮ってはいけない。
結局のところ、一事が万事なのだ。

いちばん厄介なのは、
中途半端に経験やセミナーで学んでる人。

「小利口」はいちばんどうにもならない。

そういう人は、
過去の成功・失敗をもとにして
「〇〇の理屈だから、あえてこうすべき!」

という、シンプルなことを
こねくりまわして複雑なロジックにする。

それにダマされた人たちが
「勉強になりました!」などといって、
また小利口になっていく。

このことが原因で、
どんどん動けなくなって、
時間が足りない「時間貧乏」になっていく。

今の日本社会は、
誰でもバーディを狙えるのに、
パーを打ちにいってるようなもの。

それでちゃんとパーになればいいけど、
ボギーやダブルボギーばかり
出しているような人がほとんどだ。
(ボギーは規定打数より1打多い)
(ダブルボギーは規定打数より2打多い)

浅知恵が働く人間ほど、
目先の経験だけで判断してしまう。

でも、本当に賢く生きようと思うなら、
そんな経験なんて3歩歩いて忘れるべき。

何度でもカップオーバーすればいい。
軌道修正していけば、
いつかバーディが入るようになる。

僕も失敗ばかりだし、
バカのひとつ覚えのように
なんでもチャレンジャする。

でもバカになれる人間のところに、
時間は集まってくるのだ。

あなたも、昔やらかした
「無謀な失敗」を思い出してみよう。

無謀な失敗をしてみよう。
それを人に笑って話せるとき、
あなたは何倍も成長している。

-やなぎおか

PS.
忘れないでください。
僕らは、僕らが目指す成功まで
あとチャレンジャ1回のところまで
きてるということを。