From 柳岡亮

今日、とある理髪店で
髪を切ってきた時の話です。

散髪中にオーナーと
何気ない話をしていると
創業当時のストーリーを教えてくれました。

そして、、、
このストーリーはあなたのビジネスでも
お客さんに選ばれ続ける会社を作るための
大事なヒントになると思ったので


今日はこの話をシェアしたいと思います。

創業当初は夫婦で経営男女問わず散髪できるお店

創業したのは今から20年前です。
美容師の奥さんと結婚したのをきっかけに
独立して自分たちのお店を持ったのがスタート

男性が来れば旦那さんがカットして、
女性が来れば奥さんがカットするという
役割分担で営業をしていたのですが、

創業から2年経った頃に
奥さんが妊娠したので、、、


旦那さん一人で
営業することになったそうです。


当然、それまで旦那さんは
女性のヘアカットをしていないので、
奥さんについていたお客さんは
徐々に離れていきます。

そこで、旦那さん(オーナー)は、
ある1つの決断をしました。

男性専用のヘアサロンにする

普通にしていたら
女性のお客さんは離れていくばかり…


それなら、思い切って
男性専用のヘアサロンにしてしまって
男性に特化したサービスを提供した方が
良いんじゃないか?と思ったのです。


そして、この決断が、
20年以上も続く繁盛店を作る
原動力になります。


オーナーは考えました。

施策①
仕事帰りの男性のために
遅い時間でも予約できるように

男性は、平日は仕事で
週末は家族と時間を過ごしている
という人が多い。

なので、週末の家族時間を削って
髪を切りに行くのは出来れば避けたいんじゃ?


こんな仮説を考えたんです。

そこでオーナーは、
仕事帰りの遅い時間でも予約をできるように
営業時間を夜22時までに延長しました。

すると、、、
それまで暇で仕方なかった平日の営業が
忙しくなっていきました。

女性層にもアプローチしていた頃には
絶対に思いつかなかった施策です。


そして、オーナーは、
さらにもう一つ施策を打ちます。

施策②
リラクゼーションを強化して
仕事のストレスを解消

仕事帰りに通ってくれる
男性のお客さんと話をしていると
仕事のストレスで疲れている人が多い。

なので、髪を切ってあげるだけじゃなくて、
仕事のストレスを癒すリラクゼーションにも
力を入れたメニューを追加したのです。

最初は、マッサージを
普通よりも長時間するというものでしたが、
耳掃除や全身マッサージなど新しいメニューを
どんどん追加していきます。

そして、
それらの施策が男性のハートを掴んで
20年以上も継続する繁盛店を作るだけでなく
新しいお店を4つもOPENすることに成功しました。


コロナ禍でも関係なく、
前年以上の売上を上げ続けて
また新しいお店を出すことを計画しています。

この成功から何が学べるか?
それは、、、

ターゲットを絞れば
顧客に合わせたサービスを
生み出しやすい

最初、このお店がOPENしたときは、
どこにでもある普通のお店でした。


でも、奥さんの妊娠をきっかけに
ターゲットを男性に絞ったことで、


他のお店にはない
男性のためだけのサービスを
作れるようになったんです。

そして、それが
このお店の**独自の売り**になって
男性のヘアカットという市場においては


お客さんから選ばれ続ける
有利なポジションを築くことに
繋がったということです。

マーケティングの専門用語で言うと
「USP(ユニークセリングプロポジション)」
を上手く作ることができた好事例。

もし、何か新しい施策を
打ち出したいと思った時には、
まずターゲットを絞ることから
始めてみてください^ ^

そうすれば、
きっと顧客にフィットした
具体的な提案を思いつけるはずです。

ー柳岡亮