From:柳岡亮

いつかラクになるだろうと期待して起業し、
社長、個人事業主になろうする起業家がいる。

実のところ、僕もその一人だ。

だが、正直なところ
どこまでいってもラクになることはない。

なぜなら、
不労所得なんていうものは存在しないからだ。

もっと正確に言うと
不労所得ということを考えているから、
努力することをためらってしまうのだ。

冷静に考えると、
「働かなくてもお金が入る」というのは、
おかしいと思わいだろうか?

実は、
「楽をしたい」ということを
手放した瞬間から道が開けてくる。

お金も、権力も、地位も、人脈も、ないからこそ、
必死にやらなければならないのだ。

このようなスタートアップの時に
効率よくビジネスをやれるわけがない。

効率というのは
一番低いところからスタートするもの。

そして、実践していくうちに
自分のいるステージが上がっていくから、
自然と効率が上がる、これだけの話。

しかし皮肉なことに、
効率が上がると同時にリスクも上がり、
収益性は下がっていく。

起業家、社長という立場は
特別ラクが出来る存在なのではなく、

むしろ
すべての責任が自分に返ってくるので、
サラリーマンのような
雇われのような仕事よりも遥かに大変。

ただ、売上が上がればその分、
自分の給料を増やしていけるので、
自分の収入の上限を自分で決めるというだけの違い。

つまり、起業家になったら、
いつかラクになるのではなく、
レバレッジが効くようになるだけ。

労働というのは常につきまとう。

これを勘違いして
起業しようとしている人があまりにも多い。

今、一流と言われるような起業家でも、
自分のビジネスのアイデアを出すために、
ものすごい量のリサーチやインプットをする。

一瞬でアイデアを思いついただけで何億円も稼ぐ…
などというような夢のようなことはないのだ。

ここで、ピカソの有名なエピソードを紹介する。

ピカソは、
レストランで食事をとっているときに、

頼まれた絵を30秒で描き、
その相手に1億円を請求した。

「わずか30秒で描いた絵が1億円もするのか」
と言われたピカソは、こう答えた。

「30秒ではありません。
 この絵が描けるようになるために
 30年と30秒かかっています」

このようなことと同じで、
スキルを磨き続けるからこそ、
時間に対する効果が上がるのだ。

起業家が他の仕事と違うのは、
自分の商品を売るスキル(セールスライティング)を
磨けば磨くほど収入に直接関わってくるスキルだという点。

セールスライティングは、
身につければなくなることがないので、
万が一、今のビジネスが倒産しても

1〜2年くらいあれば
年収1000万円くらいにはできると思うので
僕にはこの先1ミリも不安はない。

セールスライターとして食っていけるようになれば
生活の安定、不安がなくなるというのは、
不労所得を得ることではなく、

シンプルに言えば、
どんな状況でも
お金を生み出すことが出来るということ。

自分の商品を売ることはもちろん、
相手の商品を売ることができるスキルを
手に入れているという自信でもある。

だからこそ、
もし明日全てを失っても
スキルだけは失うことはないので
何度でも立ち直ることができるわけだ。

なので、
小さな会社の社長や個人事業主であれば
セールスライティングのスキルを身につけることを
強くおすすめする。

でも、セールスライティングのスキルだが
身につけるのは、簡単な道ではない。

国家試験のような認定もなければ
テキストベースの教材もないからだ。

このスキルを身につける方法はただ1つ。

365日、すべての時間を使って
売るためのライティングをし続けること、
これしかない。

ちなみに、
国税庁の調査によると、
起業の成功率は、

60%が1年以内に倒産、
80%が5年以内に倒産、
10年後に黒字で生き残っているのは
たったの4.4%しかないというデータがある。

これはつまり、
今日同時に100人が起業したら、

1年後には、40人が生き残り、
5年後には、20人になって
10年後には、4人しか残っていないということ。

しかも、倒産の理由のほとんどは「販売不振」

つまり、
集客ができないから、商品が売れないから
倒産していくのだ。

あなたが
10年後に生き残る4人に入りたいのなら

商品を売るチカラである、
セールスライティングを学ぶべきなのは
言うまでもないでしょう。

だから事業を立ち上げるにしろ、
個人事業主になるにしろ

「起業は不労所得だ!」
という考え方は捨てなければならない。

もしあなたが、
不労所得を求めて起業したのなら
悪いことは言わないので別の仕事を探した方がいい。

そして、セールスライティングを学んでいくと
それだけでは商品をうることが難しいことに気づく。

そこで、必須なのがマーケティングだ。

マーケティングを実行する人を
マーケターと呼ぶ。

マーケターは
365日世の中の動きに網を張って、
リサーチをし、商品コンセプトを考える仕事。

ライティングという行為が少なくなるので
労働をしていないように見えるが、
やることは無限にある。

商品を売るためのセールスコピーも書くが、
精度が上がるので労働が少なく見えるだけ。

マーケターという上のステージに行けば
セールスライティングがなくなるわけではなく、
ライティングにかける時間の比率が低くなるだけ。

マーケターというのは、
シンプルに言えば「枠を作る仕事」だ。

見えないものに言葉を与えて
お客さんが欲しいと思う
市場(マーケット)を作るのが仕事。

だが、
いきなりマーケターにはなれない。

セールスライターをやったからこそ
マーケティングが出来るようになる。

つまり、
セールスライティングを学んで実践したからこそ
マーケターになれるのだ。

こういう話しをするとみんな、
出来れば最初から上の層の
魅力的に見えるマーケターという仕事をしたがるが、

マーケターという仕事は
下積みという経験があるからこそ出来る仕事だ。

マーケターは
物事の芯を見つけられるようになるまでに
相当な時間がかかる。

つまり、
マーケターはセールスライターの上級職なだ。

だから、
職業が稼がせてくれるわけではないのだ。

収入が高いのは、
やるべき仕事をやっているからこそ出来るだけなのだ。

積み重ねた経験があって、
その結果仕事の効率が良くなり、
そうして積み上げた先に出来るものなのだ。

ぶっちゃけ、セールスライターは、
提案が出来るマーケターまで行かないと、
ライティングだけでは、
ただの文字起こしや要員や雑用で終わる。

マーケターの次にくるのが、マネージャー。
(僕はプロデューサーと言っているので
 これ以降はプロデューサーとする。)

プロデューサーの仕事は
365日マーケターを管理し、
サポートする仕事。

プロデューサーの仕事は
育成という要素が強くなるが、

そもそもプロデューサー自身が
マーケターでないと判断が出来ないので、
マーケターであるという要素が不可欠。

そして、最後に社長という立ち位置がくる。

社長の仕事は
365日ゼロ(0)からイチ(1)への挑戦。

社長業は
365日売上を作るために、
お客さんを獲得するために生きないと行けない。

このような流れから分かるように
どこまでいってもラクになることはない。

ワークというか、
目に見える労働時間といのは
上の立場になるほど減ってはいくが、
逆に考える時間が激増する。

そして、責任とリスクも激増する。

ほとんどの人間が定義する幸せとは
自分の価値観に基づき、
自分で選択して生きていける、
これが幸せだ。

最悪の過去に引きずられた今は
不幸だというのは簡単に分かると思う。

逆に最高の過去に引きずられた
今も不幸でもある。

一方、
最高の未来を想定した今、
最悪の未来を想定した今も不幸だ。

我々は、
過去であろうと、未来であろうと、
最高であろうと、最悪であろうと、
『今を生きていないと不幸』なのだ。

必要のない不安や渇望に満たされてしまう。

つまり、
今この瞬間が最高だと思うことが
我々が最短で得られる幸せの原点なわけだ。

あなたがもし、
自分が不幸だと思っているのであれば、

今この瞬間は最高にいい経験をしている
だからこの経験を生かせば
自分の望む幸せに向かって進んでいけるんだ。

こう思って
今の瞬間が最高であると思ってみよう。

思うだけでも必ず何かが変わる。
今日も一緒に頑張っていこう!

ーやなぎおか