From:柳岡亮

「お客さんの言葉を信じるな」

これは、ある有名な経営者の言葉です。

マーケティングについて学んでいるあなたは、
「お客さんの話を聞きましょう」という話を、
何度も聞いてきたと思います。

そして、
実際にお客さんのアンケートを取ったり、
インタビューしたりしたこともあると思います。

でも、「お客さんの言葉を信じてはいけない」という話は、
あまり聞いてこなかったと思うんです
(僕も、この言葉を初めて本で読んだ時 、すごく衝撃を受けました…)

でも実は、
お客さんの話を聞くときは、この
「お客さんの話を信じない」ということが、
とっても重要なんですよね。

先日、
クライアントがお客さんにインタビューしていたので、
僕もそこに入って話を聞いていたんです。

そこで、クライアントがお客さんにこんな質問をしました。

「なんで、当社の商品を買おうと思ったんですか?」

クライアントは、
ちょうどこれからその商品を
使っていこうとしていたので、
その理由を知りたかったんでしょう。

すると、お客さん。

「いや〜、今まで〇〇を使ってたんだけどけど、
これからはネットの時代でしょ?
ネットでの集客を学びたくて」

それを聞いたクライアント。

「なるほど。
やっぱりこれからはネットの時代ですもんね」

と言って納得したのか、次の話題にいってしまいました。

一見、
普通のやり取りをしているように聞こえますが、
これは、お客さんの話を聞くときに
よくやってしまう間違いです。

そう。クライアントは、
お客さんの話を「素直に信じた」わけです。

これが大きな間違い。

僕は、
「お客さんの言葉を信じてはいけない」
ということを知っていたので、

そのインタビューのあと、
お客さんに時間をもらって、
さらにこんな質問をしてみました。

「なんで今まで〇〇で集客出来ていたのに、
わざわざ商品を購入して新たにやろうと思ったんですか?
別に〇〇だけでも良いと思うんですが…」

要は、お客さんの最初の言葉を信じなかったわけです。

それで、
「本当のところは、どうなんですか?」
と言わんばかりに、
「本当の理由」を探すために質問を続けてみたんです。

そこから色々質問をしてると、、、

・〇〇はお客さんからの苦情がものすごく入るから、辞めたいと思ってる
・〇〇は、結果にバラツキがあって、安定しないこと。
・〇〇の作成に、日々ストレスを感じていること。
・今回の商品は昔、業者にお願いしたことがあったが、集客出来ず、お金を無駄にしたこと。
・業者は使えないから、だから自分でやろうと思ったこと。

などなど。

色々な「リアルな話」を聞くことが出来ました。

最初の
「今はネットの時代だからね〜」という言葉を
信じていたら、
これらは聞けなかった話ですよね。

人には「本音とタテマエ」がある

ポイントは、
人には誰しも「本音と建前」ってものがあって、
大抵、人は「本音」で話すのではなく
「建前」で話をしているということ。

でも、
セールスやマーケティングで
お客さんの話を聞くときは、
「建前」なんかじゃなく「本音」が聞きたいわけで、、、

僕たちコンサルタントは、
そのお客さんの「本音」を聞き出さないといけないわけです。

「建前」をいくら聞いたところで、
それらは、セールスや販売には、
何の意味もありませんからね。

つまり、
最初の「お客さんの言葉を信じるな」というのは、
言い換えれば

「お客さんの”建前”を信じず、
”本音”を聞き出さないといけない」

ということだったんですね。

言葉の裏側にある本音を見つけよう

ぜひ、これからお客さんの話を聞くときは、
これを意識して みてください。

お客さんが話している言葉は、
基本的に「建前」です。

僕たちは、
その裏側にある「本音」を嗅ぎ分けないといけません。

もちろん、
「本音」を聞き出すというのは、簡単ではありません。

なので、これは数を重ねて練習しないと、
なかなか「建前」と「本音」を
見分けられるようにはなりません。

でも、それを知って、
意識してお客さんと話をするだけでも、
きっと、あなたがお客さんから得られる情報は、
格段によくなると思います。

忘れてはいけません。
お客さんは「本音」を言いません。
あなたの質問に「建前」で回答します。

なので、それをそのまま、信じてはいけません。
常に「お客さんの本音は何かな?」
ということを意識しながら、
話を聞かなければいけません。

ー柳岡亮