From:柳岡亮


ディズニーと言えば、
世界中にファンがいるブランドですよね。

僕の周りにも、
ディズニー好きの人はすごく多いんですけど、
本当に好きな人って、もうすごいんですよね


大阪に住んでいようが、
地方に住んでいようが、
年に何回も何回も、
飛行機に乗ってまでディズニーに行く。


「大阪なら、
 近くにUSJ(ユニバーサル・スタジオ・ジャパン)が
 あるやん」なんて言おうもんなら、
非難の嵐ですw

 「ディズニーは夢の国なんだから」と言って聞きません。

そういうわけでディズニーは、
人を惹きつける力がものすごく強いわけですが、
やっぱりマーケティングを学んでいる身からすると、
これはすごく気になるんですよね。

何がこんなにも人を惹きつけるのか?
何が人をこんなにも熱狂的なファンにさせるのか?って。


もしそれが分かれば、
自分の事業のファンを増やすことだって
出来るんじゃないかなと思うんです。

そこで今日は、
ディズニーのファンを増やす
カラクリの1つを紹介したいと思います。
(ちなみに、
 今日紹介するのはあくまで1つで、
 ディズニーはファンを作るために、
 あらゆる努力をしています。
 気になる方は、色々研究してみてくださいね)

ディズニーは、満足度が低くてもファンになる?

これは、
とある有名な心理学者の本に書いていたことです。
こんな実験をしたそうなんですね。


ある家族がこれからディズニーランドに出かけます。

その家族に、
1時間おきにアンケートに答えてもらって、
その時の気分を「1=うんざり」「10=素晴らしい」の
10段階で評価してもらうというもの。

要するに、
ディズニーランド滞在中の満足度を、
1時間おきに計測してみたんです。

すると、当日の様子はこんな感じでした。

======================

9: 00:ホテルの部屋から子どもたちを連れ出す
【評価:6点】

10:00:子ども向けのアトラクションに乗る
【評価:5点】

11:00:子どもたちとジェットコースターに乗る
【評価:10点】

12:00:少し混雑したレストランで食事
【 評価:7点】

13:00:炎天下の中、パレードが始まるのを待つ
【評価:3点】

14:00:帰り、グッズを買って子どもたちは大喜び
【評価:8点】


======================


(確かに、言われてみれば、
 ディズニーにいる時って、
 半分以上並んでいる時間だったり、
 混雑している場所にいたりで、
 結構ストレスとか疲れが溜まりますよね)

この時、
1日の満足度の平均値をとると、
【6.5点】になります。

10段階中6.5点なので、特別高いというわけでもないですよね。  

面白いのはここから

後日、
その家族にもう一度、
ディズニーに行った日を思い出して、
総合評価をして欲しいとお願いしました。

もちろん、
普通に考えれば平均点である【6.5点】になるか、
あるいはそれに近い数字になるはずなんですが

後日、
その時のことを思い出しながら、
つけてもらった評価はなんと【9点】。

大満足という評価に、まるっと変わってしまいました。

当日の評価は低かったのに
一転、大満足に!

一体、何が起こったのか?

本来感じていた満足度は、6.5点。


「そこそこ」という評価だったにも関わらず、
後になって思い出すと、
9点の「大満足」に評価が変わる。


なんとも不思議な現象ですが、
これについて、
その有名な心理学者はこう説明しています。

「人がある経験を振り返る時、
 起こったことのほとんどを無視して、
 数少ない特定の瞬間に注目する。
  特定の瞬間とは、「クライマックス」と「最後」である。
 つまり、上の事例では、記憶に残っているのは、
 ジェットコースターに乗った時と、最後グッズを買って、
 子どもたちの大喜びする顔を見たところだけ。
 それ以外の記憶は、ほとんど思い出されない」


これは、
『ピーク・エンドの法則』と言われる、
心理学のとても有名な法則で、
もっとも感情が動いたとき(ピーク)と、
一連の出来事が終わったとき(エンド)の記憶が、
その出来事の全体的な印象を決定づけるという法則です。


例えば、
映画を見に行って、
ほかのシーンが単調であまりおもしろくなかったとしても、
クライマックスとエンディングがおもしろければ
「良い映画だった」と判断してしまうのは、
この「ピーク・エンドの法則」の典型例。


逆に、
そこそこ満足度の高いレストランでも、
何か特別な体験や「感動」する場面がなければ、
意外と記憶には残らないので、
リピートしてもらえる確率は低くなります。


ディズニーは、
このピーク・エンドの法則を非常に上手く使っています。

だからこそ、
アトラクションの待ち時間が長くても、
人混みの中で辛い思いをしたとしても、
最後には「大満足」という評価に変えて、
ファンの心を掴み続けているのです。
(ちなみに、
 ディズニーランドのリピート率は、驚異の91%)

これを、自分のビジネスに活かすには…

さて、大事なのはここからで、
この法則をどうすれば、
自分のビジネスに活かすことが出来るでしょうか?


ポイントは、
お客さんに常に満足してもらう必要はなくて、
ある特定の瞬間だけ「感動」してもらうことが大事だということ。

平均点を上げようとするのではなく、
その一瞬を最高得点にすることを考えてみてください。

全体を改善しようとするのではなく、
最後に印象に残るような特別な経験を用意してみてください。

サプライズでプレゼントを渡したり、
最後にちょっとした手紙を渡したり、、、

普段、
他の人がやっていないようなことを、
ここぞの場面でやってあげたりすると


きっとその瞬間は
お客さんにとっての「特別な瞬間」に変わって、
あなたの商品やサービスの印象をガラッと変えてくれると思います。

記憶に残る瞬間を意図的に作るようにする。

そうすれば、
お客さんの満足度は一気に上がって、
ファンが増えていくかもしれませんね。

是非考えてやってみてください。

上手くいったらコメントで教えてください!

ー柳岡亮

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