From:柳岡亮

ある音楽家の話しです。

「日本人は優秀すぎて世界で通用しない。
 日本人は言われた通りの音しか出せない。
 音のズレこそが奥行きであり、文化である。
 そこが芸術なんだ」

という内容です。

このことをトップランカーの方に話すと、
みんなだいたい同じ感覚を持っています。

トップランカーの方たちは、
完璧を求めていません。

そうではなく、
むしろ完璧でないものを求めています。

そしてそれを楽しむことが、
人生の豊かさであり、
楽しみであると考えています。

ちょっと想像してみてください。

歌手が一切のズレなく、
楽譜通りに歌ったとしましょう。

ビブラートもありません。
抑揚もありません。
身振り手振りもありません。

おそらく誰の心にも響かないでしょう。
美しくも何ともありません。

ビブラートの「ゆらぎ」に
人は心地よさを感じ、
感情が動かされると言います。

人生における「ゆらぎ」を
もたらしてくれるのは、

あなたの苦しい体験であったり、
うれしい体験であったり、
悲しい気持ちだったりというものだと
私は考えています。

ですので、
あなたの人生には
何一つとしてムダなものはありません。

唯一ムダなものは、
楽して成果を出そうと考えて
効率のいいことをやろうとすることだけです。

成功するために、
人間は予想外の事態の方を
望んでいるのかもしれません。

そして、それこそが
成長のチャンスであり、
人としての魅力を得るチャンスだからです。

また、別の話として
完璧なものを求めると、
いつまでたっても前に進むことが出来ません。

Appleやマイクロソフトでさえ、
製品をリリースしてから
不具合が出て、アップデートを繰り返します。

アップデートするということは、
製品に何か問題が見つかったということです。

ビル・ゲイツは
「もしマイクロソフトが
 完璧なものを求めていたとしたら、
 今頃パソコンは存在していない」

と語ったことがあります。

このマインドは、
マーケティングにおいては特に重要です。

なぜなら、マーケティングは
スピード感やタイミングが重要だからです。

完璧にしようと思って、
タイミングを逃してしまうと
すべてが台無しになってしまうからです。

マイケル・マスターソンが言う
「構え、撃て、狙え」というのも、
同じような意味合いです。

行動するのに、
完璧に準備出来るまで
待っていてはいけないということです。

鳥人間コンテストで
人力の飛行機を飛ばすというのが
海外で行われたときの話。

通常の参加者は機体の作成に
半年をかけ、一度飛ばして故障すると
修理に3ヶ月がかかるという状態が普通だった。

ですが、とある兄弟は、
見た目を一切気にすることなく

「人を乗せて飛ばす」

ということだけにフォーカスすることで
機体の作成を故障しても
すぐに修理できるようにした。

他のチームは大会までに
試運転ができたのはほんの数回だったが、

この兄弟はなんと
450回もテストを繰り返したとのこと。

結果がどうなったかは
もう言うまでもありませんよね。

この兄弟は5年以上にもわたり、
この鳥人間コンテストを優勝し続けたのです。

私がこのことから学んだのは

不格好でもいい。
とにかく、テスト改善をすぐにできるように
何度も繰り返しだすこと。

このことを学びました。
世界は完璧なんて求めていない。

求めているのは、結果なんです。
リリースしてから修正して
完璧に近づければいいんです。

アップデートを繰り返していく。
そして、成長させていく。

マーケティングの答えは
「市場にしかない」のです。

だから、とにかく実践しましょう。
行動しましょう。

カッコ悪いデザインでも
不格好でもいいから、
とにかく世の中にだしましょう。

それから得られる結果を見て
改善していくのが最短最良の方法です。

つまり、
実践、行動することでしか
自分の望む未来を掴むことはできないということ。

ーやなぎおか