小学1年生のとき、
僕は当時北海道に住んでいた。

その日は雪が積もっていて
特に寒い日だった。

学校から帰ったとき、
家に入ろうとしたらカギがないことに気づいた…

ランドセルの中の
いつも入れているところを
なんど探しても見つからない。

カギにはヒモがついていて、
落とさないようにランドセルに結んでいた。

それなのにない。

当時は、
小学生が携帯電話なんか
持っているわけもなく
母に連絡しようもない。

母とふたり暮らしだったので、
家にはいることもできない。

そこで、家の裏側にまわり
窓があいていないか確かめるも
そんな都合よくあいているわけもない。

「どうしようかな〜、
 友達の家に行こうかな〜」と
のんきに考えていた気がする。

そんなとき、話したこともない
近所のおじさんおばさんが声をかけてくれた。

「どうしたの?」と。

僕は
「家のカギみつからなくて家に入れない」
と伝えた。

そうしたら、おじさんが
窓をガタガタさせはじめた。

そして、カギをあけてしまったのだ。笑

僕は、そのまま窓から家に入り
何事もなかったかのように過ごした。

お礼をしたのかは覚えていないが、
そのおじさんがヒーローに思えた。
(顔はまったく思い出せない。)

そして、母が帰宅したときに
昼間、カギが見つけられなくて
近所の人に助けてもらったことを話した。

そして母がランドセルを探すと、
「カギあるよ!」と。

僕は、あれ?ランドセルひっくり返して
中身を何度も見たけど見つからなかったのに…

でも、カギはランドセルの中にあったのだ。

僕が小さい頃、近所の人に
知らず知らずに見守られていた。

そして、危ないことをしていると
全然しらないおじさんに怒鳴られて
怒られたりもした。

当時は、「こえー」としか思ってなかったが
僕のことを思って色んなこんな言葉をかけた。

今の時代、
近所の子供に話しかけようもんなら
不審者扱いされる。

僕の近所でも、
車が勢いよく通る道路で
サッカーとか縄跳びで遊んでいる子供がいる。

散歩中に見かけると、
「危ないから、公園で遊びなよ」
とだけ声をかけるようにしている。

彼らから見ると、僕も
『近所のうるさいおじさん』なんだろうな。

それでも、見捨てないということや
声をかけてあげることは
とても大切だと思っている。

そして、子供が
危ないことをしているのに
自覚がないのと同じように

同じようなことが
ビジネスでもたくさんある。

自分では完ぺきだと思っていても、
プロから見るとイマイチだったり。

逆に良くない道を
突き進んでいたりすることもある。

そして、今の自分が「完ぺきだ」
と思った瞬間から、
そこで成長が止まってしまう。

最初から成功するほど
「できない人」
の気持ちがわからない。

僕は、これまで95%が失敗。
残りの4%がぼちぼち、
1%が成功という感じ。

だから、行動するという選択肢しかないのだ。

そして「失敗」はムダではない。

逆に、失敗をいかに早い段階で
たくさんできるかが
成功するスピードを早めてくれる。

いつまでも自分の成長に貪欲でいよう。

気づいたときには
周りにいたライバルは
いなくなっているから。

ー柳岡亮