From:柳岡亮


今日はちょっとした
マーケティングの小話を。

つい先日にあった、
「土曜丑の日」

この日はクライアントに
会うために東京にいました。

日本橋でクライアントを駅まで送っている時
たまたまこんな看板を見かけました。



「土曜丑の日は、うなぎを食べよう!」


今年は、7月28日(水)が「土曜丑の日」でした。

毎年この時期になると、
ほぼ全てのスーパーで、
うなぎを売り出しています

(買った方も多いんじゃないでしょうか?)

土曜丑の日には、うなぎを食べる。


僕たち日本人にとっては、
当たり前になってるこの風習。

実はこれ、
ある人物が、夏になかなか売れない
うなぎを売るために作った風習だと
言われているのをご存知ですか?
(※これには諸説あるようです、、)


***


時は江戸時代中頃。
町でうなぎを売っている
魚屋さんは困り果てていました。

 「夏にうなぎが売れない…!」

うなぎの旬といえば、
脂の乗った秋〜冬。

しかも、うなぎの蒲焼は、
味がこってりしているので、
夏にはほとんど売れません。

そこで相談を受けたのが、
平賀源内という人物。

後に、
日本最古のコピーライター
と呼ばれる人物です。


彼は、相談を受けた時に、
こんなキャッチコピーを作ったそうです。

「本日、土用丑の日!」
 
「丑の日に”う”の付く食べ物を
 食べると縁起が良い!
 うなぎは精が付くから
 夏を乗り切るのに最適!」


そう、
もともとあった「丑の日」に、
商品である「うなぎ」を
かけ合わせた宣伝をしたのです。

この宣伝がきっかけとなり、
そのうなぎ屋さんは大繁盛。

どの店もみんな真似して、
その宣伝文句を使うように
なったそうです。

そして今では、
”土用の丑の日に鰻を食べる”
という風習が当たり前
のようになりました。

実は、こんな事例は他にも、、、、

「バレンタインデーにチョコを渡す」も百貨店のマーケティングだった?

これも諸説あるようですが、
「バレンタインデーに、
 好きな人にチョコレートを渡す」
という文化も、元を辿れば、

日本企業のマーケティングによって生まれた習慣だそうです。


ちなみに、
バレンタインデーは欧米の文化ですが、
欧米のバレンタインデーでは、
好きな人にチョコレートを
渡すという文化は無い。。。

 バレンタインデーに
チョコレートを渡すのは、
日本くらいだそうです
(欧米では、
 バレンタインデー=愛の日として、
 基本は男性が女性に何か
 プレゼントする日なんだそう)

これも、
とあるお菓子メーカーが、
商品であるチョコレートを売るために、
「バレンタインデー」のタイミングに
合わせて販売したのが、
いわゆるバレンタインデーのきっかけでした。

売上UPのアイデア:イベントに合わせてプロモーションする

この2つの話に共通しているのは、
「イベントや行事に合わせて、
 商品をアピールした」ということ。


夏の土曜丑の日には、うなぎを食べましょう!
バレンタインデーには、チョコレートを贈りましょう!

土曜丑の日や、
バレンタインデーという
イベント・行事に合わせて、
商品を売り出しているということです。

考えてみてください。

もともと、
土曜丑の日にうなぎを食べないと
いけないなんて決まりは無かったし、
バレンタインデーにチョコレートを渡す
という決まりもありませんでした。


企業が、売り手が、
商品を販売するために
使った戦略なんです。

こんな風に、
イベントや行事に合わせて
商品のプロモーションを行う手法は、
とても効果の高い販売手法として、
さまざまな会社で使われています。

【ポイント】”今”買う理由になる

こんな風に、
イベントや行事に合わせて
自社商品のプロモーションを
すると良いのは、
それが「今」その商品を買う理由になるからです。


セールス最大の敵は、
「また今度で良いや」と
思われてしまうことです。

お客さんに「いつでも買える」と
思われていれば、
その商品を売るのは
非常に難しくなりますよね。

営業の世界では、
「先送りはセールスの死」と
言われるほどですから、
今買ってもらうことが
どれだけ重要かは、
お分かりいただけると思います。


そこで、「イベントや行事」が役に立ちます。


イベントや行事は、
日程が決まっていますよね。

つまり、
イベントや行事の日程が
近づけば近づくほど、
人は先延ばしに 出来なくなるわけです。


例えば、
「土曜丑の日の1週間限定、
 うな重特別セット」と出ていたら、
購入を先延ばしにすることは
出来ないですよね。

1週間先延ばしにしたら、
もうこのうな重特別セットは
手に入らなくなってしまいます。

なので少なくとも
「また今度でいいや」という反応は
潰すことが出来るということです。

そうすると、
買ってもらえる確率も、
グンと上がるということですね。

ぜひ、あなたも考えてみてください。

行事やイベントを常にチェックして、
自分の商品のプロモーションに
使える日は無いかどうか。

YahooやGoogleで、
 「日本 行事」
「日本 イベント」
などで検索すれば、
一覧で見ることが出来ますので、

それを見ながら、
1年間の販売スケジュールを
考えてみるのも良いかも知れませんね。


「クリスマスは、
 こんなプロモーションをして、
 お正月はこんなプロモーションをして」
みたいな感じですね。

そして、
そういったプロモーションが成功したら、
ぜひ教えてください(^^)

ー柳岡亮